生誕100年 長沢 節 展 ~デッサンの名手、セツ・モードセミナーのカリスマ校長~

ファッション・イラストの第一人者

日本におけるファッション・イラストレーターの草分けとして、あるいは美術学校セツ・モードセミナーの創設者として、さらには水彩画家・エッセイスト・映画評論家としても活躍した長沢節(1917-1999)。細く・軽く・弱いものを愛した長沢節の生誕100周年を記念した展覧会が、弥生美術館で開催中です。

  • 50~60年代のデッサン
  • 70~80年代のデッサン
  • 90年代のデッサン
  • 昭和10年代の作品
  • 表紙イラストや挿絵など
  • セツ・モードセミナーの卒業証書、左は昭和40年代、右は現在のもの
  • 南仏ヴィルフランシュで描いた水彩
  • ファッション・ドローイング
  • 和服を描いたデッサンも

1999年に自転車事故で亡くなった長沢節。没後5年目の2004年に今回と同じ弥生美術館で、2013年には出身地の会津若松で展覧会が開催されましたが、今回はそれ以来の大規模展。ファッション・イラストを中心に、多くの作品・資料で節の歩みを振り返ります。

会場に入ると目に入るのは、やはり数々のファッション・イラスト。的確かつ理想的に人体を表現する力量は抜群で、削ぎ落とされた肉体による魅力的なポージングは惚れ惚れするほどです(節は自身も際立った痩身でした)。ファッション・イラストは50年代から年代ごとに展示されていますが、かなり前に描かれたものでも実にスタイリッシュです。

展示室1階


豪農の長男として生まれた長沢節(本名・長澤昇)。文化学院在学中から水彩画で活躍、中原淳一の勧めで挿絵画家としてデビューします。

戦後に世の中が落ち着き始めるとファッション・ページのイラストの仕事が増え、外国の雑誌を参考に洋装の女性を描きまくると、めきめき上達。いつしか「スタイル画」と呼ばれ、日本におけるファッション・イラストレーションの先駆者になりました。

スタイル画で一斉を風靡した節のもとには、弟子入り志願者が殺到。1954年に「長沢節スタイル画教室」を開きました。これが後の「セツ・モードセミナー」に繋がっていきました。同校からは著名なクリエイターが数多く巣立っていますが、節は「エラくなった人は勝手にエラくなった」と、意に介さなかったといいます。


展示室2階


2017年4月23日で閉校となったセツ・モードセミナー。会場には節自身が設計し、後年は自らの住まいにもなったセツ・モードセミナーの写真も紹介されています。

展覧会は5月16日(火)から後期展示に入っており、水彩画、額装していない画稿等、約100点が展示替えされています。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2017年3月31日 ]



生誕100年 長沢 節 展 に関するツイート



 

ミュージアムの詳細

展覧会の詳細

会期

2017年4月1日(土)~6月25日(日)